庶民の弁護士 伊東良徳のサイト

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  カルバンクラインのコート

 「踊る大捜査線」の主人公青島俊作は刑事になった日に買ったコートを着続けていてまわりから揶揄されていますが、そういうところ、親近感を感じています。
 私は、ファッションへのこだわりというのはほとんどなく、ブランドへのこだわりはまったくない、というか高級ブランド品を嫌っています。一度身につけるようになったものは、ほとんどの場合、使えなくなるまで使い続けています。

 私は、昔からスーツ(「昔」は「背広」と呼ばれていました)が好きではなく、休日はもちろん、平日でも裁判所に行かず身なりを気にする人と会う予定もない日(事務所で書類作成に専念する日や打ち合わせなどがあっても運動関係の人以外には会わない日など)は、いわゆるカジュアルウェアで過ごしています。福島原発震災後は、節電のかけ声の下、クールビズが浸透し、弁護士業界でも上着なしやカジュアル化が浸透したこともあり、次第に従前なら身なりを気にしてそうな人と判断した人に会う日も「まぁいいか」と思うことが増えました。2012年の前半は、国会事故調の協力調査員というものにされてかなりの時間をそれに費やしましたが、私の所属していた第1ワーキング・グループ(事故自体の原因調査担当)の共同議長の1人の田中三彦さんは日頃ポロシャツかワークシャツ、同じグループにいた上澤さん(原子力資料情報室)も同様(夏ならアロハシャツで出て来かねない)なので、グループミーティングはもちろん、私が主担当でないヒアリングもそういう格好で出ていました。後半になると、いつの間にか田中さんはスーツを着るようになり、上澤さんまでジャケットを羽織るようになったので、私も仕事着のスーツを着るようにしましたが。
 カジュアルウェアで過ごす冬の日は、多くの場合、修習生時代に買ったカルバンクラインのハーフコートを今も愛用しています。当時私を連れ回していた大学の同窓生にこれがいいんじゃないと言われて、私はブランド名も知らず、勧められるままに買ったものです。その後特に手入れもせずに吊していても虫にも食われず丈夫で長持ちしてもう30年近く。きっと青島君のコートより長く使っています。

 仕事着の時のコートは、長らくバーバリーのコートを愛用していたのですが、数年前に三陽商会相手の労働事件(懲戒解雇無効と名ばかり管理職残業代請求)を2件続けてやることになり、お蔵入り。裁判を通じて三陽商会が更に嫌いになって、裁判が終わった後も自分で買った無名ブランドのコートを着続けています。
 カミさんから文句を言われて、よく見てみると、以前愛用していたバーバリーのコートは「made in England」で「specially made for Lane Crawford ltd」の表示。ということは、昔カミさんと香港に行ったときにカミさんが買ったもので、日本で買ったものじゃないから三陽商会は無関係。それにしても20年以上前。
 バーバリーのコートの冤罪は晴れたものの、既に愛着を感じる無名コートとのお別れも忍びなく、どうしたものかと思っています。

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