たぶん週1エッセイ◆
映画「ワイルド・スピード MEGA MAX」
ここがポイント
 後半の巨大金庫を引きずっての暴走はカーチェイスとは違う種類の迫力
 カーアクションの入った「オーシャンズ11」という感じ

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 ど派手なカーチェイスが売りのワイルド・スピードシリーズ第5弾「ワイルド・スピード MEGA MAX」を見てきました。
 封切り2週目土曜日、新宿ミラノ1の午前11時15分の上映は5%くらいの入り。いかに定員1064人のビッグスクリーンとはいえ、土曜日の午前中とはいえ、前週末興行成績1位の純粋エンタメ映画がこの入りは寂しい。

 逮捕されて懲役25年の判決を受けて護送中のドミニク(ヴィン・ディーゼル)を脱走させた元FBI捜査官ブライアン(ポール・ウォーカー)は、ドミニクとともに指名手配されて、リオデジャネイロに潜行した。ブラジルで資金稼ぎのために誘われて行った列車からの輸送中の高級車泥棒の際に麻薬取締当局が押収した車を盗み出し麻薬取締官が2人死亡したことから、FBIは剛腕の特別捜査官ホブス(ドウェイン・ジョンソン)を派遣する。ホブスの指揮する武装警官隊の襲撃を危うく逃れたドミニクたちは、最後の稼ぎとして、麻薬取締当局が押収した車から得たメモリーチップを見て裏社会の顔役が貯め込んだ資金1億ドルの強奪を計画するが・・・というお話。

 売り物のカーアクションの見せ場は、前半の列車強盗のシーンでの失踪する列車にトラックを併走させて貨物車の壁を切り取って輸送中の高級車をトラックに乗せては降ろして走らせ、気付いた捜査官との銃撃戦や仲間割れの中で迫り来る鉄橋を前に抜け出す場面と、後半の巨大金庫を引きずりながら町中を疾走するシーンです。後者は、カーチェイスではありますが、カーチェイスよりもハンドルを切る度に大きくグラインドしてまわりの物を破壊する金庫の動きとそれを使った追跡者への攻撃が見物です。
 それ以外の部分では意外にど派手なアクションは少なく、FBIと地元警察の新人警察官、裏社会のボスに買収された警察幹部、ドミニクと仲間たちの人間関係の綾を見せながら展開しています。ブラジルではアメリカ以上に警察官が嫌われているのかも、さらにいえば日本ほど警察官が愛されている国は少ないかもと思わせられる場面も。裏社会のボスの方が悪いやつとはいえ、おいおいという場面も見られます。
 後半の裏社会のボスからの強奪作戦は、むしろカーアクションの入った「オーシャンズ11」という感じがしました。計画をどんどん詰めていく「オーシャンズ11」と違って、ハプニングが続いて計画がどんどん変更されていって、この準備は、このシーンは何のためだったんだよと思うところが少なからずありますが。

 ところで、公式サイトの「ABOUT THE MOVIE」、普通の映画の公式サイトのイントロダクション程度の内容だけしかありませんが、ここで「リオを牛耳る犯罪王から100億円を強奪する」って・・・1ドルが100円だった時代って、もう2年以上前。体感的には遙か昔のように思えてしまうのですが。(2011.10.8記:その後また1ドルが100円前後の時代が再来していますけど…)

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