たぶん週1エッセイ◆
映画「携帯彼氏」

 モバイルゲーム「携帯彼氏」をダウンロードした女性が次々と死んでいくサスペンス映画「携帯彼氏」を見てきました。
 封切り2週目土曜日夕方でもガラガラ。客層は概ね若い女性、ごく一部に中年のおじさんというところです。「僕の初恋を君に捧ぐ」が満員で仕方なく流れたんですが、他の観客もそうかも。

 「携帯彼氏」に殺されるという言葉を残して自殺した友人の謎を追って、その携帯から自分の携帯に「携帯彼氏リク」を転送するハメになった里美(川島海荷)が、里美の「携帯彼氏」を勝手に自分の携帯に転送したバイト先の同僚が感電死したり、まわりで「携帯彼氏」のラブゲージが100か0になると死ぬという噂を聞いてパニックに陥る友人たちに翻弄されながら、最初は取り合わなかったが「携帯彼氏」をダウンロードした同僚が自殺するのを目の当たりにした刑事とともに、「携帯彼氏」の謎を解くというお話。
 同時に、里美には、思いを寄せていた先輩高原直人(石黒英雄)がいたが、告白するために先輩を呼び出していたその日に先輩がレイプサークルの大学生たちと一緒に焼死したという悲しい想い出があり、その先輩も「携帯彼氏」になっていた・・・その謎を追う中で里美と先輩の愛も・・・というお話でもあります。

 ホラー部分は、いちいち指摘するまでもなく、荒唐無稽。普通に荒唐無稽っていうのを超えて、幽霊とかそういう存在があると仮定しても、なんか理不尽。女性たちを死に追い込む「携帯彼氏」は幽霊なんだか、なんなんだか。被害者を引っ張ったり引きずり込んだりできるのだから実態があるんだろうし、でも被害者と里美以外には見えないようだし。それがケーブルや電波を通じて移動するのだから、データのようでもあるし。データが煙に乗って移動するってのも明らかに変だし。幽霊なら別にケーブルや電波に乗らなくてもよさそうだし、逆に電波で飛ぶって変な気がするし。それに、普通たたる幽霊って、非業の死を遂げて怨みを残してるからたたるんでしょ?こいつら人にたたる資格あるのかとも思うし。

 でも、映画としては、ホラーよりも、意外にも純愛路線の方が最後は勝つって感じ。中高生向けに、きれいに作りすぎている感じもするけど、それでもラストの里美と高原のシーンにはほろりとさせられました。

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