たぶん週1エッセイ◆
映画「ハングオーバー!」
ここがポイント
 テーマは、男の友情、ハードボイルドでないゆるい男たちのゆるめの友情というところ
 ステュが酔ったあげくに結婚式を挙げたストリッパーとのやりとりもちょっと甘酸っぱくていい

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 ラスベガスで独身最後の馬鹿騒ぎをして目が覚めたら花婿が行方不明で部屋には虎と赤ちゃんが・・・というコメディ「ハングオーバー! 消えた花婿と史上最悪の二日酔い」を見てきました。
 封切り5週目日曜日、午前中の上映は8〜9割の入り、帰りには次の上映は満席という案内が聞こえました。アメリカではゴールデン・グローブ賞作品賞受賞、コメディ映画での興行成績歴代1位のヒット作品を日本では東京で2館だけ、全国でも8館の上映ですからね。

 結婚を2日後に控えたダグ(ジャスティン・バーサ)は、花嫁の弟のアラン(ザック・ガリフィアナキス)、親友の既婚の教師フィル(ブラッドリー・クーパー)、未婚の歯科医ステュ(エド・ヘルムズ)とともに花嫁の父から借りたベンツを駆って、独身最後の馬鹿騒ぎ(バチェラー・パーティー)のためにラスベガスに行った。シーザーズ・パレスのスウィートを借りてホテルの屋上で乾杯をし、4人で出かけるが、アランが乾杯の酒にドラッグを入れていたことから、朝目が覚めると昨夜の記憶が完全になくなっていて、部屋にはなぜか本物の虎と赤ちゃんがいて、ダグは行方不明。残された3人はわずかな手がかりからダグを探し求めるが、酔って繰り返したはちゃめちゃな行為が明らかになるばかりで肝心のダグは見つからない。結婚式の時間は迫り、花嫁をごまかし続けていたフィルも観念して真実を語ろうとするが・・・というお話。

 まじめに考えずに楽しめればいいじゃないのって映画です(といっても、ちょっと日本人の感性とずれているのか、館内爆笑って感じではありませんが)。
 しかし、テーマとしては、男の友情、ハードボイルドでないゆるい男たちのゆるめの友情というところです。
 比較的しっかりしていて妻子もあり馬鹿騒ぎでもそこそこのラインにとどまるフィルと、3年間交際した彼女がクルーズ船のバーテンと寝たことに悩みつつ彼女からはバチェラー・パーティーなんてくだらない、ラスベガスにもストリップにも行くなと言われて彼女に嘘をついて参加しているステュとの対比が味わい深い。ステュが酔ったあげくに結婚式を挙げたストリッパーとのやりとりもちょっと甘酸っぱくていい。
 引き立て役のいかにもダメダメ男のアランも意外な顔を見せてくれます(ゲイかと思いましたが、ラストの写真集を見るとそうでもないみたいですし・・・)。
 そのあたりのゆるめのキャラの味わいとゆるめの友情表現にほのぼのできればいいところかなと思います。

 コメディだからですけど、いかにサービス第一のホテル従業員とはいえ、客に「お車です」って客が盗んできたパトカーを回す?
 もちろん、市民教室で本物のスタンガンを使って暴漢逮捕実演させる警察も警察ですが。

(2010.8.1記)

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