庶民の弁護士 伊東良徳のサイト

たぶん週1エッセイ◆
映画「ファインディング・ドリー」
ここがポイント
 前作に続いて、離散した親子の深い愛情の物語、なんだけど、今ひとつ素直に泣けない
 サブキャラクターの造形と、前作と絡めたファンサービス的ユーモアは、さすがと思う

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 「ファインディング・ニモ」(2003年)の「絶対作らない」はずだった続編「ファインディング・ドリー」を見てきました。
 封切り2日目日曜日、TOHOシネマズ新宿スクリーン9(499名)午前9時30分の上映は5割くらいの入り。アメリカでは公開4週で全米アニメ映画史上最高興収がほぼ確実(4億2258万ドル。過去最高は「シュレック2」の4億4120万ドル)になっていますが、日本では「ベビー・ドリー」ステッカーの入場者プレゼント(→)で後押しして果たして…まぁ日曜日の午前9時台で5割入ってるのは上々と見るべきでしょうか。

 カクレクマノミのマーリンが忘れんぼのナンヨウハギのドリーとともに、息子のニモを助け出してから1年後、ニモとその仲間たちとともに暮らしていたドリーは、幼い日に両親(チャーリーとジェニー)と過ごしたこと、幼い日に両親とはぐれてしまったこと、そして「カリフォルニアの宝石」という言葉を思い出す。両親を探しに行くというドリーに、マーリンは、無謀だと止めるが、ニモに協力を促され、仕方なくウミガメのクラッシュの導きでカリフォルニアを目指すが…というお話。

 前作に続いて、離散した親子の深い愛情の物語、なんですが、ドリー、マーリン、ニモの眼の作画自体が力が入っているというのかウルウルした感じで、なんだかかえって泣きにくいという印象でした。そして、子を失ったチャーリーとジェニーが、その後の人生を犠牲にしてドリーを探し続け、ドリーも(映画ですからそれがあって当然ということではありましょうが)危険を数々冒しながら両親を探すという設定に、あるべき論的な押しつけがましさも感じてしまいます。
 タコのハンクや、鳥のベッキー、アシカのフルークとラダーなどのサブキャラクターの造形と、前作と絡めたファンサービス的ユーモア(カモメ軍団とか、エンドロール後のビニール袋軍団とか…)は、さすがと思います。何年か後に作られるであろう第3作は、「ファインディング・ハンク」でしょうか。
(2016.7.17記)

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