シンキ(ノーローン、新生パーソナルローン)への過払い金請求

 シンキは、「ノーローン」という名称(ブランド)の方が有名かもしれません。初回借入(完済後の再借入れ)から7日間の利息を免除するという特約で名を売った貸金業者です。
 現在は、正式な会社名は新生パーソナルローン株式会社です。
 過払い金がそんなに多くなることはあまりないので、私は、判決までいった記憶がないのですが、裁判上の主張は小うるさいところです。

取引履歴

 私は、あんまり熾烈な戦いになったことがないので、シンキが取引履歴をどの時期から保管して開示しているのか(どこからは開示してこないのか)は、きちんとした情報はありません(自分が、シンキの開示より前から借りていたと主張する依頼者に当たったことがないため)。

 開示される項目が少なく、区分欄で契約書を(新たに)つくったかはわかりますが、利息欄が(正常)利息と遅延損害金の区別をしていないので、遅れがあったか、その時にシンキが遅延損害金をとったかがパッと見たところでは分かりません。裁判で「期限の利益喪失」の主張をしてくるところとあわせて考えると、そこをごまかしたいのかなと勘ぐってしまいます。

裁判対応

 シンキは、裁判になっても弁護士はつけず、従業員が対応するのが通常です(少なくとも、私は、シンキが弁護士を付けてきた経験がありません)。
 簡裁の事件では従業員が法廷に出てきて、期日間には担当者が電話してきて、和解を持ちかけてきて、これまでのところ、最終的にシンキ側が判決で予想される金額(たいていは私の請求額)の端数落としまで和解案を上げてきて和解というパターンですべて終わっています。

裁判上の主張

 裁判所に提出する準備書面は従業員が書いているように見えます。アイフルのようにどの事件でも関係なく一律ということでもないような感じではあります。
 その分、無内容に厚く、量で勝負するもののように思えます。主張してくる論点は、とりあえず一通り言ってみようという姿勢のようですが、読んでみると、あまりわからずに書いているのかなと思います。
 2016年9月に出してきた準備書面で、返済が返済期日に1日遅れたから期限の利益を喪失して、その後はすべて利息制限法の遅延損害金利率(2000年6月までは通常の制限利率の2倍、その後は1.46倍)で計算しろという主張をしてきました。これ自体は、まぁ、アイフルやレイクも最近しつこく言ってくる主張です。それで、上で指摘したように、シンキの取引履歴は、遅延があるのか、遅延損害金をとったのかが見てもわからないんですが、約定利率を入れて約定計算を再現してみました。そしたら、なんと、支払いが遅れたから期限の利益を喪失したと主張しているその遅れた分についてさえ、遅延損害金をとっていない(約定利率の利息しかとっていない)。いくらなんでも、そりゃないでしょう。何もわからないで書いてるんですね。
 シンキ特有の論点としては、シンキ特有の(近年はレイクも「30日」に拡大してやってますが)借入から7日間利息免除の特約が、利息制限法引き直し計算時(要するに過払い金請求時)も適用されるかという点くらいです。これは、条件付き免除だからシンキが想定している条件のときだけだと言ってシンキの主張を認める判決もあり、特約の適用要件は初回借入時と約定完済後の再借入れとされているだけだから利息制限法引き直し計算の際に適用されない理由はないと言ってシンキの主張を否定する判決もあります。まぁ、どちらにしても、そんなに大きな違いにはなりませんけど。

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