庶民の弁護士 伊東良徳のサイト

たぶん週1エッセイ◆
映画「ウルヴァリン:SAMURAI」
 X−MENシリーズからスピン・オフしたウルヴァリンを主人公としたシリーズ第2弾「ウルヴァリン:SAMURAI」を見てきました。
 封切り2週目日曜日、シネマスクエアとうきゅう(224席)午前11時50分の上映は3〜4割の入り。

 自らの爪で誤って恋人のジーン・グレイ(ファムケ・ヤンセン)を殺してしまい失意に暮れカナダで隠遁生活を送っていたローガンことウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)は、予知能力を持つ武道の達人の不思議な女性ユキオ(福島リラ)に連れられ、1945年に長崎で助けた男であり現在は日本の大実業家となり死の床にいる矢志田市朗(ハル・ヤマノウチ)に会いに行く。矢志田はローガンにおまえの治癒能力を自分に移しておまえはふつうの死を迎え自分は生き続ける双方にとってよいことだと伝え、ローガンはジーンを思い苦しむが、その後すぐ矢志田の死亡が伝えられた。矢志田の葬儀の席上、僧を装ったヤクザが矢志田の孫娘マリコ(TAO)を連れ去り、そのヤクザたちを矢志田家に仕える忍者たちが追う展開となり、ローガンはマリコを連れ去ったヤクザと戦い、マリコとともにマリコの故郷長崎に向かうが、持ち前の治癒能力が働かず、ヤクザに撃たれ刺された傷が治らず…というお話。

 登場人物が、最終的にはきれいにグループに整理されますが、途中の段階ではそれぞれの立場が錯綜して見え、ややわかりにくいかなと感じました。最後まで立ち位置を整理してみても、なお忍者グループの頭目のハラダ(ウィル・ユン・リー)がアダマンチウムロボットがローガンを襲うのを止めに入る理由はわかりませんでした。

 ローガンをめぐり、想い出の映像のジーン・グレイ、端整な顔立ちで剣の使い手ながらしとやかに振る舞うマリコ、武道の達人ぶりを発揮してローガンを度々助けに入るユキオの3人の女性が絡みますが、ユキオだけが結ばれません。私の目には美貌のしとやかに振る舞うお嬢様のマリコよりも、直情型で積極的なユキオの方がずっと魅力的に見えます。貧困のためにゴミあさりをしていて拾われて育てられたという出自に、庶民の弁護士としては好感を持つという面もあるかもしれませんが。
 そのあたり、ちょっと余韻を残すラストなんですが、エンドロール途中にいかにも続編作るぞという感じのこの作品の設定とはまるで無関係のエピソードが入って、その余韻が台無し。このエンドロール途中の予告編的な代物はない方がずっとよかったと思う。

 ミュータントの蛇女、最後結局どうなったのだろう。それまでの流れからしてあれくらいでは死んだように思えなかったのですが。
 矢志田家を守る忍者軍団。代々矢志田家に仕えていたというのなら、1945年の長崎でもローガンより先に忍者たちが矢志田を救ったはずじゃないんだろうか。

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