たぶん週1エッセイ◆
多田謡子反権力人権賞2008
 今年も多田謡子反権力人権賞の季節がやってきました。
 ここのところ毎年お知らせしていますが、私は、多田謡子反権力人権基金の運営委員、この基金が運営している多田謡子反権力人権賞の選考委員をしています(詳しくはこちら)。 
 基金の残額が乏しくなり一旦は終了予告をしましたが、多くの方からのカンパにより当分の間継続することとなっています。
 今年は11月11日の運営委員会で、受賞者の選考が終わり、本年度は、増田都子さん(米軍基地の問題を指摘する授業を契機に分限免職処分を受けた中学社会科教師)、首都圏青年ユニオン・フリーター全般労働組合(非正規雇用労働者の権利実現の闘い)、フォーラム’90(死刑廃止運動)の4者を選出しました。例年受賞者として3者を選考していますが、今年は非正規雇用労働者の権利の分野で首都圏青年ユニオンとフリーター全般労働組合の一方のみを選ぶのが適切でないという意見が多数を占め、4者となりました。
 今年の受賞発表会は12月20日(土)午後2時から総評会館(お茶の水)201号室で行われました。
 増田都子さんからは、社会科教師として象徴天皇制を教えるには昭和天皇の戦争責任を教える必要があることなどから平和教育の必要性を痛感し実践してきた経過とそれに対する都知事・教育委員会・タカ派マスコミなどの攻撃との戦いのお話があり、韓国のテレビ等の取材ビデオの上映がなされました。首都圏青年ユニオンは書記長の河添誠さんから、三菱ふそうの派遣切りの現状、アパートを借りる資金もないワーキングプアを寮に入れて食い物にする派遣会社の実情、すき家争議の勝利、さらには団交の実践的なノウハウなどのお話がありました。フリーター全般労組は委員長の清水直子さんから、ガソリンスタンドのアルバイト解雇をスタンドを占拠してストライキを行った経験を通じて、ストライキの現場が若者・労働者の身近にあることが闘う上で必要だというお話があり、麻生邸ハイキング事件のお話がありました。死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム’90は高田章子さんから、本来は早く死刑廃止を実現して解散したかったが18年の長きにわたり闘うことになり今年は2ヵ月に1回死刑執行がなされる最悪の状況にありさらに頑張っていくというお話があり、死刑囚へのアンケートのビデオ上映がなされました。受賞者の方々の熱いお話が続き、予定時間を30分ほど延長して受賞講演が続きました。
 今年は例年よりも参加者が多く、会場がほぼ満席となり、懇親パーティーも盛況でした。辻事務局長からもあと5年は続けるとの決意表明もあり、第25回まで四半世紀は存続することになりそうです。
 また来年よろしく。

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