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たぶん週1エッセイ◆
映画「HACHI 約束の犬」

 ハリウッド版忠犬ハチ公物語「HACHI 約束の犬」を見てきました。
 封切り1週目水曜日、お盆休み+レディースデイ効果もあってか、新宿ピカデリーは一番大きなスクリーン1を、ハリー・ポッターもアマルフィもボルトも、さらには本日封切りのナイトミュージアム2もさしおいて割り当てましたが7〜8割の入り。(私は、実は、新宿テアトル単館上映の「南極料理人」に行こうとして長蛇の列で入れず、横の新宿ピカデリーに流れたんですが)

 日本(山梨県)からアメリカ東海岸の街に送られた、首輪に「八」の札を付けられた秋田犬がベッドリッチ駅で荷物から落下して檻が壊れて這い出しさまよっていたところを、ちょうど旅行から帰ってきた大学教授のパーカー(リチャード・ギア)に拾われ、当初は犬を飼うことに反対していた妻のケイト(ジョーン・アレン)も夫のうれしそうな様子に負け、「HACHI」と名付けられてパーカー宅に飼われることになり、毎日駅までパーカーの出勤を送り、午後5時に着く列車で帰ってくるパーカーを迎えに行くことが日課になった。ある日、HACHIがパーカーを送ることを渋り、パーカーが駅に向かうとそれまで一度もしなかったボール拾いをし始め、そのまま出勤したパーカーは授業中に倒れ、そのまま帰らぬ人となった。しかし、HACHIはその後も毎日午後5時になると駅に行きパーカーを待ち続け、子供たちが引っ越して他の街に連れて行かれても逃げ出してベッドリッチ駅に通い続けたというお話。

 ごくシンプルな話で、HACHIがかわいいと思えるか、HACHIの一途さに感動できるかにかかっている映画です。まぁ大方の人は素直に共感できるとは思いますが。

 HACHIは秋田犬という設定ですが、最初の拾われたときの子犬はどう頑張っても秋田犬には見えません。
 ストーリーで疑問に思うのは、パーカーが倒れる日の朝、HACHIは異変を感じ取ったのか、パーカーを出勤させまいと、見送りを拒否したり、それまでしたことのないボール拾いをして注意を引いたりします。そういう設定なら、どうしてそのHACHIがいつまでも帰ってこないパーカーに異変を生じてもう帰って来れなくなったのだと理解できないのか。さらには、あれほどパーカーのお気に入りだった犬に、遺族がパーカーの死体と対面させなかった(映画でそこははっきりは描かれてませんが)こと。この流れなら、普通、棺に入れる前にHACHIにもご対面させてあげると思うし、そうすればHACHIもパーカーが死んだことを理解するはずだと思うのですが。まぁパーカーが死んだ後もそれを知らずに駅に通うということが既定方針でそこは動かせないからなんでしょうけど、見ていてちょっと不自然に感じました。
 映画のスタートとラストでパーカーの孫のロニーが教室で私のヒーローと題して発表する場面でおじいちゃんの犬HACHIを紹介しているのですが、そこで黒板に書いた名前が「HACHIKO」。映画では呼ばれるときは常に「HACHI」で「ハチ公」という言葉は、映画の終わりの忠犬ハチ公の実話紹介以外では、一度も出て来なかったはずなんですが・・・

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