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たぶん週1エッセイ◆
映画「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」

 小規模会社で過酷な労働条件で働くシステムエンジニアの忍耐の日々と成長を描いた映画「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」を見てきました。
 封切り2週目土曜日、初回上映は3〜4割の入り。2回目は待ってた人がけっこういたからもっと入ったと思いますが。

 高校でいじめにあって不登校引きこもり→高校中退→NEET生活を送っていたマ男(小池徹平)が、母親の交通事故死をきっかけに奮起して資格を取り就職面接を重ねたが不採用が続き、やっと採用された会社は不眠不休の長時間労働が当たり前な上に、実力も責任感もなく怒鳴りつけるだけのリーダー(品川佑)、リーダーにゴマをするだけで実力のないガンダムオタクの井出(池田鉄洋)が幅を利かせる悲惨な職場だった。マ男は初日から納品期日に追われリーダーや井出に嫌がらせを受けるが、実力ナンバー1で人格者だがリーダー役を固辞している謎の人物藤田(田辺誠一)に助けられ励まされてやる気を出していくが・・・というお話。
 ストーリーは、終盤で藤田の行き先を変えたり、中西(マイコ)やリーダーを成長させたりしている点以外はほぼ原作本どおり。上原(中村靖日)が、目に手ぬぐい(湿布?)を当ててるシーンではどもらずにしゃべってるとかの設定も、たぶん違ってたと思いますが。

 映像で見せやすくしたいという狙いなんでしょうけど、マ男の内心を描くときに、トレーナー姿のNEETのマ男が出てきて語り合うシーンが多用されるのと、何かと言えば戦場と三国志のシーンが出てくるのが、目障りでした。漫画だったら目が燃えて虎や龍に変身しても(巨人の星ですね)いいけど、実写映画でやられてもねぇ。

 労働相談を日々やっている立場からは、非現実的とも言えない設定で笑えないところですし、むしろ藤田さんのような人がいて助けてくれたり、最後にはみんながまとまっていくエンディングは、まだいいよねと思ってしまいます。それにマ男のように頑張り続けられるかという点でも・・・むしろそういうところでいろいろ考えてしまいました。

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