庶民の弁護士 伊東良徳のサイト

たぶん週1エッセイ◆
映画「リンカーン/秘密の書」
 第16代アメリカ大統領リンカーンがヴァンパイアハンターだったという映画「リンカーン/秘密の書」を見てきました。
 封切り2週目日曜日、新宿ミラノ2(588席)午前11時30分の上映は1〜2割の入り。

 9歳の時に奴隷商人のヴァンパイアジャック・バーツ(マートン・ソーカス)に母親を殺害されたエイブラハム・リンカーン(成人後はベンジャミン・ウォーカー)は、復讐の機会を狙い続けていたが、バーツと闘って返り討ちにされかけたところを救ってくれた富豪のヘンリー・スタージス(ドミニク・クーパー)からヴァンパイアが他にも多数いてこれまでにも多数の人間が犠牲になってきたことを聞き、ヴァンパイアを倒すための訓練を受けた。エイブラハムは、法律を学びながら雑貨店で働きつつ、ヘンリーの指示でヴァンパイアと判明した人物を殺害し続けた。南部の洋館でのパーティーに招かれたエイブラハムはそこでヴァンパイアの首領アダム(ルーファス・シーウェル)と相まみえてアダムから意外な事実を聞かされる。ヴァンパイアとの闘いは個別に闘って倒していくことではらちがあかないと考えたエイブラハムは、大統領となり、奴隷解放宣言を行って南北戦争に臨む。これに対しヴァンパイアは・・・というお話。

 歴史上の有名人とヴァンパイアブームを結びつけた荒唐無稽かつかなり安直な発想の作品:原作者自身、2009年の小説デビュー作のキャンペーンで書店まわりをしているときに、あちこちの書店でリンカーン生誕200年のディスプレイと「トワイライト」のディスプレイが並んでいるのを見て着想したと述べていることが、公式サイトにも書かれています(-_-;)
 映像としては、暴走する馬の群れの中での対決と、ゲティスバーグに向かう列車中での闘いのシーンが大迫力で魅せてくれます。それ以外は、突然襲ってくるヴァンパイアと流血の嵐のホラー・スプラッターが大部分ですけど。
 南軍にヴァンパイアが合流してヴァンパイア軍団が攻めて来るという設定は、アメリカの権力者が気に入らない相手を「悪の帝国」とかその代表者をダース・ベーダー呼ばわりする感性と共通のものを感じます。 

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